『狐笛のかなた』 上橋菜穂子
小夜は12歳。人の心が聞こえる“聞き耳”の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の“あわい”に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる…愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。
人気のある作家ですが、読んだことはありませんでした。なんとなく子供向けなのかなと思っていたからです。実際に読んでみて、その感覚は当たっていたと思います。
一言で冒険恋愛ファンタジー。物語自体はそれなりに面白いし良くできていると思います。正統派のファンタジーでしょう。中学生の頃に読んでいたら夢中になっていたかもしれません。小説というよりアニメを活字で読んでいるような気がしました。なんとなく、もののけ姫のイメージを思い浮かべました。ストーリーは設定を予め重視しているような作り方で、先が予想できて意外性が乏しい。巧く言い表せませんが、創作とはわかっているのですが作っているという意向が強すぎて惹きつける魅力が不足している。それでは特定のファン以外にはあまり受けないでしょう。


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