« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月

『サムシングブルー』 飛鳥井千砂

恋人と別れ、失恋に落ち込む梨香のもとに、一通の結婚式招待状が届く。差し出し人は高校時代の元彼の謙治と親友の沙希だった。二人に結婚のお祝いをしようと久しぶりに仲間が集まる。

飛鳥井さんはデビュー当時から注目している作家の一人です。これといって印象的な小説を書くわけではないのですが読み心地のいい、不思議な魅力を持った作家だと思います。いつもみずみずしさを失わない爽やかさが残ります。

今回のストーリーはテレビドラマのような作りで、特に目新しさは感じられませんが物語に引き込んでいきます。テンポよい丁寧な文章は気持ちがいいです。

| | コメント (0)

夜の博物館

Ca390266

金曜日の東京国立博物館は夜8時まで開館しているので、6時頃出掛けてきました。今回の平成館の特別展は2つ開催していたので、いつもの半分の規模ですが、年間パスポートを利用して両方とも観てきました。前回の阿修羅展と違い、とても空いていたのでじっくりと観ることができました。これは夜間だからなのか、人気がないからなのかは分かりません。

「染付ー藍が彩るアジアの器」展

唐草模様が好きなので、たくさんの磁器が観られて嬉しかったです。

「伊勢神宮と神々の美術」展

伊勢神宮は一度だけ訪れたことがあるのですが、そこにある宝物を観ることができました。

Ca390267

| | コメント (0)

『風待ちのひと』 伊吹有喜

第三回ポプラ社小説大賞特別賞受賞作

山のあなたの空遠く 「幸」住むと人のいふ

休職した須賀哲司は逝った母の遺した「岬の家」を整理するために海辺の町、美鷲にやって来た。そこで長距離ドライバーからペコちゃんと噂される福井喜美子に出会い、二人はやがてお互いに惹かれていく。

少し大人の恋愛物語。テンポよい文章で読みやすく、楽しめました。文章力はあると思うのですが、いろんなことを詰め込みすぎて、焦点が絞り切れてないような気がします。強引に感じられる場面設定も見られ惜しいです。

| | コメント (0)

『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子

伝説のチェスプレイヤー、リトル・アリョーヒンの一生涯

半年近く待って、ようやく図書館から借りることができました。静かで、どこかメルヘン的な著者独特の作風は心地よさを感じます。この物語はチェスがテーマになっていて、私はチェスはやらないけれど、将棋は好きなので親しみやすかったです。全く知らなくても楽しめると思います。

主人公は身体的に、精神的にも普通の人たちと違うところを持っていて、それは一般社会で生きにくいばかりではなく、チェスの世界でも同様でした。表舞台には出られないけれど、チェスへの興味は人一倍高く、その存在は伝説になっていきます。ちょっと淋しく切ない話に感じられましたが、主人公は幸せだったかもしれないと思えました。表紙の写真は読み進めていくと、何とも言えないものを感じさせます。静かに感動できる一冊でした。

| | コメント (0)

『ノーザンライツ』 星野道夫

ノーザンライツとはオーロラ、すなわちアラスカの空に輝く北極光のことである。

続けて星野道夫さんのエッセイを読みました。「旅をする木」は自分自身を中心に書かれていましたが、こちらはどちらかというと、アラスカで生きる人々の歴史と現実、抱えている問題点の提起をされています。自然保護と開発のバランスはどこでも難しいのを実感させられます。この本を書かれているのは10年以上前ですから、いまはどうなっているのでしょう?地球温暖化の影響もあるのでしょうね。ノーザンライツ見てみたいです。

| | コメント (0)

『旅をする木』 星野道夫

旅をする木

写真家、星野道夫さんのエッセイ

以前から名前だけは知っていたものの、目にする機会がありませんでした。そういえば、梨木香歩さんのエッセイ「水辺にて」の表紙も星野さんの写真でした。

静かなそれでいて魅力的な文章、写真は一枚もないのにアラスカの大自然が目に浮かぶようです。本当にこの人はアラスカが好きなんだなあとしみじみ思います。すっかり気に入ってしまいました。十年以上前に書かれた本なのに、全く違和感を感じません。私もいつかアラスカに行ってみたくなりました。その前に写真集や他の著書もチェックしなくては。

| | コメント (0)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »