2009年7月
『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子
伝説のチェスプレイヤー、リトル・アリョーヒンの一生涯
半年近く待って、ようやく図書館から借りることができました。静かで、どこかメルヘン的な著者独特の作風は心地よさを感じます。この物語はチェスがテーマになっていて、私はチェスはやらないけれど、将棋は好きなので親しみやすかったです。全く知らなくても楽しめると思います。
主人公は身体的に、精神的にも普通の人たちと違うところを持っていて、それは一般社会で生きにくいばかりではなく、チェスの世界でも同様でした。表舞台には出られないけれど、チェスへの興味は人一倍高く、その存在は伝説になっていきます。ちょっと淋しく切ない話に感じられましたが、主人公は幸せだったかもしれないと思えました。表紙の写真は読み進めていくと、何とも言えないものを感じさせます。静かに感動できる一冊でした。
『旅をする木』 星野道夫
写真家、星野道夫さんのエッセイ
以前から名前だけは知っていたものの、目にする機会がありませんでした。そういえば、梨木香歩さんのエッセイ「水辺にて」の表紙も星野さんの写真でした。
静かなそれでいて魅力的な文章、写真は一枚もないのにアラスカの大自然が目に浮かぶようです。本当にこの人はアラスカが好きなんだなあとしみじみ思います。すっかり気に入ってしまいました。十年以上前に書かれた本なのに、全く違和感を感じません。私もいつかアラスカに行ってみたくなりました。その前に写真集や他の著書もチェックしなくては。



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